海軍特別根拠地隊令

海軍特別根拠地隊令　1939年10月19日　内令第712号

改正　1940年第844号、1941年第1442号、1942年第19号、第622号

第一條　作戦地其ノ他所要ノ地ニ海軍特別根拠地隊ヲ置ク。海軍特別根拠地隊ノ所管、名称及所在地ハ別ニ之ヲ定ム

第ニ條　海軍特別根拠地隊ハ別ニ定ムル所ニ依リ艦隊又ハ警備府ニ属シ所在地及其ノ附近ノ警備、港務及通信ニ関スルコトヲ分掌シ且必要ニ応ジ艦船部隊ノ補給、工作及医務衛生ニ関スルコトヲ分掌ス。前項ノ外必要ニ応ジ前項ノ事項ニ関連スル渉外事項ヲ掌ル

第三條　海軍特別根拠地隊ニハ必要ニ応ジ艦船部隊ヲ附属ス

第四條　海軍特別根拠地隊ニ下ノ職員ヲ置ク

• 司令官

• 副長

• 機関長

• 軍医長

• 主計長

• 分隊長　兵科機関科軍医科主計科士官、兵科機関科工作科主計科特務士官

• 隊附　士官、特務士官、准士官、下士官、兵

前項職員ノ外必要ニ応ジ参謀、副官及工作長並ニ隊附トシテ軍属其ノ他ノ人員ヲ置キ又場合ニ依リ前項ノ職員ノ一部ヲ置カザルコトヲ得

第五條　司令官ハ所属ノ司令長官ニ隷シ部下ヲ統率訓練シ軍記風念ヲ維持シ隊務ヲ統理ス

第六條　司令官ハ我外交官又ハ領事館ヨリ所在地又其ノ附近ニ於ケル在留邦人ノ保護ニ関シ兵力ノ請求アルトキ事急ナルトキハ直ニ之ニ応ズルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ速ニ海軍大臣、軍令部総長及所属ノ司令長官又ニ報告スベシ

第七條　司令官ハ部下ノ職員欠員中又ハ事故アリテ他ノ職務ヲ執ルコト能ハザルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得

第八條　司令官欠員中又ハ事故アリテ其ノ職務ヲ執ルコト能ハザルトキハ部下将校軍令承行順序ニ従ト其ノ職務ヲ代理ス但シ所属ノ司令長官特ニ代理者ヲ置キタルトキハ此ノ限ニ在ラズ

第九條　

第十條　副長、機関長、工作長、軍医長、主計長及分隊長並ニ隊附タル士官、特務士官、准士官、下士官及兵ノ服務ニ関シテハ防備隊令中當該職員ニ関スル規定ヲ準用ス。参謀及副官ハ司令官ノ命ヲ承ケ第二條ニ規定スル渉外要務ニ関スルコトヲ掌ル。隊附士官ハ第一項ノ規定ニ依ルノ外必要ニ応ジ司令官ノ命ヲ承ケ海軍特別根拠地隊諸部署ノ長ト為リ戦闘ニ當リ其ノ指揮ヲ執リ之ガ教育訓練ヲ掌ル。第一項ニ規定スル者除クノ外隊附ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス

第十一條　海軍特別根拠地隊ノ定員ハ別表第一又ハ第二ニ依リ海軍大臣之ヲ定ム

本令ハ1939年11月15日ヨリ之ヲ施行ス

参考資料：JACAR ref.C13072047000　第8～13画像目